す、すばらしい！！

　清水おさむ先生の『JUKU』読みました。久しぶりに漫画読んで感動〜〜！！！　最初から最後まで嵐にまきこまれっぱなしみたいな感覚に陥るすごい漫画です。しかも全部実話！！　若き日の清水先生のまんが道を綴った作品なんですが……、作品の持ち込みのために上京した途端、ヤクザの車にはねられ、しかもその日が三島切腹の日で警察も救急車も来てくれず、ヤクザの事務所につれていかれちゃう（そして鎮痛剤代わりにシャブ打たれちゃう）。出だしからコレですよ？　その後も余りにもすごすぎるエピソードが延々と、しかも物凄いテンションで語られる！　清水先生、人生の難易度高すぎ！　読んでいて、自分がいかに凡人でつまらない人間かということが、よ〜くわかりました（でも、凡人で良かったかも）。間違い無く、今年一番の大傑作です！　誰か映画化してくれないかなあ〜。ちょっと疲れがたまって熱出してたんですけど、なぜか読んだら治った！　火事をダイナマイトで吹っ飛ばすみたいなかんじ？　風邪薬代わりに一家に一冊いかがでしょう。
　

失踪日記

　吾妻ひでお先生の『失踪日記』読みました。本当に面白いです。一気に読んでしまいました。漫画描くのがいやになり、失踪してホームレス生活、その後なぜかガス管工として働き、さらにアル中病棟へ……。ものすごいドラマティック人生！　雪のなか野宿したり、サラダ油飲んだり、同じホームレスの食料奪ったり、吾妻先生、男らしすぎます！　人間、意外と死なないもんですね。でも、私はどんなに飢えていても生うどんの拾い食いだけは、絶対にいやだなあと思いました。
　それにしてもお酒って本当に恐いですねー。私も何かにつけてお酒をあおるタイプなので気を付けたいです。

失踪日記

小林ケンタロウと早見純

　小林ケンタロウの料理本を最近愛用しています。簡単でビールにあうオカズが多いんですよ。「よぉくいためる」とか、「ひたすら見守る」とか、他のレシピ本にはない微妙な言い回しもグーです。日頃、パジャマ同然のだらしないスタイルで台所に立つ私は、ところどころに挿入された、コ洒落た恰好で料理中のケンタロウの写真に、羨望の眼差しを送ってしまいます。ぜんぜん好みのタイプではないですが。

　ところで、早見純先生が次号の『ホラーＭ』（ぶんか社）に、初のエロ抜きホラー漫画をお書きになるそうで。ホラー描いたことなかったんですねー。意外です。そうそう、ひよこ書房から現在発売中の『純の自己嫌悪』は、前作『純にもぬかりはある』よりもさらに笑える作品のオンパレード！　早見先生のエログロ描写以上に、その天才的ギャグセンス？を愛する方は、ぜひチェックしてみて下さい。


決定版 ケンタロウ絶品!おかず


『純の自己嫌悪』／著者・早見純